私は自分のペースを大切にします。(キッズ27)
これは24でご紹介した「私は周りに合わせて行動します」とは、ちょうど反対の概念となると思います。少し残念なことに子育て相談の場面では、子どもの良いところを表す言葉として、同等には扱われていないようです。「周りに合わせる」ほうが圧倒的に支持されているようで、「自分のペースを大切」はしかたなく子どもの特徴を受け入れている親御さんが多いように感じます。
最近ではスマホも小中学生に普及し、ラインを使った交流が当たり前のようになっています。ラインのグループをクラスメートが作っていると知り、「自分もそれに加わり友達と交流しよう」と思うのが「周囲に合わせる」です。一方、世間やクラスメートの流行であるラインには加わらず、自分のニーズに合わせた交流方法を選んでいくのが「自分のペース」となります。前者はスマホやラインによる恩恵を受けますが、そのことによるトラブルも経験する可能性が高くなります。一方後者は必要な交流は最低限維持した上で、トラブルや弊害の可能性も低くすることができます。
忘れてはならないことは、自分にとってより大切なことは何かということだと思います。これは残念ながら親や先生には選ぶことができません。本人が自分で納得して決めていく必要があります。どちらも人のストレングスであり、時と場合により、使い分けしていくことが大切なのではないでしょうか。