私は全力で取り組みます。(キッズ23)
全力を出すという言葉よりも、「頑張る」という言葉のほうが一般的によく使われています。しかし心理支援の世界では、人一倍頑張っている人が、その頑張りが効かなくなるから支援が必要になるといわれることも多く、頑張りすぎることのどちらかというと否定的な意味が強調されてしまっています。心理士は「頑張って」という声掛けはしないのです。
そこでできるだけ頑張るという言葉を使わないで、カードを作りたいという思いがあり、「全力で取り組む」という言葉にしました。小さい子どもには聞いたことがあまりない難しい言葉かもしれませんが、自分の意志で精一杯力を尽くすということを伝えたいと思っています
私が実践をしている保育園ではストレングスカードキッズを使って卒園生一人一人の良いところを探し、カードに書いてある言葉で相手の卒園生に伝えるという時間があります。まだ字が読めない子どもも多いので「(書いてある言葉が読めなくてもよく)絵を見て選んで、自分で言葉を作ってもよい。」ということにしています。そのような中で一人の男の子がこの「全力で取り組む」カードを選び、「ころんでもさいごまではしります。」と言葉を添えて、一人の卒園生にプレゼントしていました。きっとこの卒園生は運動会で、ころんでしまったけれど最後まで走ったことがあったんですね。とても素敵なプレゼントでした。