私は集中できます。(キッズ18)
子どもの相談の中で、「うちの子どもは集中しない。」という相談はたくさんあります。授業に集中しない、親の話を集中して聞かない、習い事の最中におしゃべりばかりして集中しないなど、大人の言い分は様々です。よく話を聴いてみると、そのような子どもでもゲームや漫画、遊びなどには集中できるようです。好きなことには集中できて、勉強や親の話など、残念ながら好きではないことには集中できないということなのでしょう。
それでは誰でも好きなことを絵にすれば、「集中」という概念が伝わるのではないかと考え、読書の様子としました。自分が子どもを育ててみて、また保育園の子どもや相談室の子どもの様子を見ていて気付いたことは、子どもはみんな本が好きということです。自分で読むことはもちろんですが、読み聞かせはさらに大好きです。
「「え~うちの子は違う」と思われる方もいるかもしれません。そのよう場合は子どものために選んでいる本と子どもの言語発達のレベルが一致しているかどうかをもう一度見直してみてはいかがでしょうか。
子どもの言葉の発達は個人差が大きく、生活年齢では5歳なのに、言葉の発達は少しゆっくりしていて、5歳相当とされている絵本を読んでも、実は内容が今一分からないという場合があります。このような時には少し対象年齢が低い子むけの本を読んであげると、とても喜んで飛びついてくるということがあります。子どもの言葉の発達は一段一段上っていく階段のようなものです。段飛ばしはできません。実際に理解できるレベルから読み聞かせてあげることで、一段、また一段と発達していき、だんだんと本が好きになっていきます。
私が教えている保育園児は、この絵を見せればすぐに集中という概念がわかるようです。年長にもなれば、少しずつですが字も読めるようになり、読書に集中できるようになっているようです。