私は自分で選ぶことができます。(キッズ37)
子どもの相談でこのところとても増加しているのは、感情を上手に表現することができないというものです。何かきっかけがあると癇癪をおこしたり、ふてくされたり、泣き叫んで暴れる子どももいます。「ずっといい子だったのに、ある日突然、変わった。」「家ではいい子なのに学校で暴れるようだ。」あるいはその逆で、「学校ではいい子なのに、家に帰ると手に負えない。」などと言われます。このようなお子さんの中には、親や周囲の大人のいうことをよく聞いて、その期待に添うように生きてきて、自分が本当にやりたいことや好きなことを実は我慢しているということがあります。我慢しているということすらも意識せずに、無意識のうちに周囲の思いのとおりに動いている場合もあります。そのような我慢している自分本来の意志がむくむくと芽を出してくると、上手に表現することができないため、「困った子ども」となってしまいます。
このように育ったお子さんは、どんなに小さなことでも自分で決めていくということがとても大切になります。自分が本当に好きな遊びは何だろう、自分がお話ししたいことは何だろう、そして自分が今食べたいものは何?自分が決めるという一つ一つの小さい積み重ねが、子ども時代の大きな山場である思春期を乗り越える力となり、さらには大人になっていくための準備となります。
キッズカードの絵はアイスクリーム屋で、他の子とは違う味を選ぶ子どもの絵となっています。子どもたちは「アイスの味は自分で選ぶよ。」と自信満々に答えてくれます。良かったですね。