有限会社ストレングスカード・コム (旧(有)キャリア開発研究所)

家庭・教育現場・企業などにおける人のコミュニケーション改善に役立つツールの販売、研修会・講演会の実施

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ストレングスカード開発秘話

決断力がある(ストレングスカード9)

スト9 決断力

私たちの日常には様々な決断があります。今日は何を食べようか、何を着ようかというような小さな決断から、結婚・就職といった人生全体にかかわる大きな決断まで、自分ひとりのことから、会社や社会全体にかかわる責任の重い決断まであります。決断していくことは様々なリスクを覚悟することとにも通じます。
子育て相談の中で多いのは、子どもが決めるべきことなのだけれど、本人は決められないから、親が決めてよいかというものです。これについては、どんな小さな決断であっても、子どもが自分で決めるということが大切だとお伝えしています。「そうはいっても、うちの子どもは決められないんです。」というのもよくある話です。そのような場合は選択肢を絞り込んで提示し、その中から決めてもらうようにします。選択肢が多すぎたり、決断内容があまりにも抽象的すぎたりすると、子どもにはなかなか決めることができません。自分で決められないから、親が決めるということを繰り返していると、何か事が起こった時に、「自分が決めたのではない。」と言われてしまいます。せっかく子どものことを考えて親がやったことでも、全くその気持ちが通じない事態に陥ります。

ストレングスアプローチにおいても、自分で決めるということはとても重要度の高いものとして考えられています。どのような立場にある人であっても、自分のことに関して自分で決めていくということはその人の尊厳においても、支援者との信頼関係においても大切なことなのです。

2018年09月11日 15:44

計画通り実行できる(ストレングスカード8)

スト8 計画通り

スケジュールを計画されたとおりに実行するということは、一見地味な活動ではありますが、無理のないタスク管理、関係者への周知と協力、その間の体調管理など、多くのことを考え、実行しなくてはなりません。自分のスケジュールにある計画がきちんと実行されたということが分かるように、チェックを入れたり、済印をつけたりすると達成感が違います。

ストレングスカードでは、どんぐり研究家のくまさんが、どんぐりの研究を進めていく様子を絵に入れました。ストレングスカードは細かいところに注目していただくと、より一層楽しめるようになっています。

2018年09月11日 15:43

協調性がある(ストレングスカード7)

スト7 協調性


「協調性がある」というと、あまり自分の意見を主張せずに周囲の動きに合わせて行動できる人というイメージが強いでしょうか。義務教育の中で言われる協調性は、確かにこの意味で使われているように感じます。クラスの皆と同じようにできない、自分の考えに固執して周囲と同じような行動がとれないなど、クラス集団から外れてしまいがちな子どもに対して、協調性がもう少し欲しいよねと表現されるようです。
 

本来であれば、自分の意見は意見として相手に伝え、相互に違いを理解し受け入れながらも同じ目的に向かって協力していくという姿勢が協調性であると思います。ストレングスカードの登場人物(動物)は、それぞれに個性が豊かなのですが、ひなまつりの時期には皆で協力して祭りを盛り立てるということを意識して絵を描きました。自分の考えややり方を大切にすることも重要ですが、みんなと心を合わせて動くことができるという経験もその人の人生を豊かにしていくことにつながります。

 

ところでこの絵、三人官女の真ん中の方は、どなたでしょうか?どこから誰が助っ人に現れてくれたのかな?

2018年09月11日 15:43

気持ちをきりかえる(ストレングスカード6)

スト6 きりかえ

一年を様々な思いで過ごした私たちは、新年を迎えると同時に、新たな気持ちで過ごしていくことを心に決めます。良いことがたくさん起こった一年も、残念なことが起こった一年も、そこで区切りをつけて新しい一年を新しい気持ちで迎えよう、その思いを除夜の鐘や初詣に込めるということは日本の文化として根付いており、多くの日本人が同時に気持ちを切りかえる機会となっているようです。
 

一方、相談室の中では、発達の遅れのあるお子さんの気持ちの切り替えが話題になることがあります。それまでやってきたことを時間で区切ることができない、もう約束の時間が過ぎたのにいつまでもゲームをやっている、もう算数の授業が始まっているのに、前の時間の図工を一人でやっているなどもその例です。あるいは朝、一旦気持ちが崩れると、その日は一日ぐずぐずしてしまうとうこともあります。その反対に、すぐに何かに飽きて気が散ってしまう、親がまだ怒っているのに、すぐに忘れて遊んでしまうなど、正反対とも思われる相談もあります。

気持ちの切り替えが良すぎても、悪すぎても、困ってしまう、大人や周囲の友達と同じくらいのスピード感で気持ちの切り替えができないと認められないのかもしれません。

2018年09月11日 15:43

感受性が豊か(ストレングスカード5)

スト5かんじゅせい

不登校になるお子さんの中には、とても感受性が強く、周囲の友達の気持ちや場の雰囲気を感じすぎてつらくなり学校に行かれなくなる人がいます。先日もそのような中学生の女の子と話をする機会がありました。クラスメイトの先生に対する反抗的な態度や、乱暴な言葉使い、いじめととらえることができるような行動に心を痛め、学校に行くことができなくなったとのことでした。

「感受性が高いゆえに心を痛める」というと、とてもさみしく残念ですが、ちょうどよい加減の感受性というのを得るのは難しいようです。この方は、少々乱暴なクラスメイトに対して、少しずつ対抗する手段を身に着けていくことを目指していました。ちょうどカタツムリが柔らかい体を守るために殻を身に着けるように、感受性の豊かさをすてるのではなく、自分なりの方法で守っていくことを考えていくことができるとよいですね。
 

ストレングスカードの描画は、ふきのとうが芽を出す様子に気づくうさぎさんです。春の訪れにいち早く気づき、心うきうきしているようです。

2018年09月11日 15:43

感謝する(ストレングスカード4)

スト4 かんしゃ

うさぎさんが食事に感謝している、という絵にしました。私たちは食物連鎖の中で生きており、この世に生まれた時から、地球上の他の生命をいただくことで自分自身生きていくことができます。飽食の時代、この感謝の気持ちをほとんど思い出すこともなく、日々なんとなく過ごしている自分に反省します。

 

それでは他の場面ではいかがでしょうか。誰かほかの人が何か手つだってくれた時、自分のためを思って何かしてくれた時、素直に感謝の気持ちを表していますか。相談室に来る方々の中には、子どもがせっかくお手伝いをしてくれたのに、その出来栄えとか(まだほこりがたまっているなど)、片付けの悪さ(洗い物が山のように出てしまった)などが気になり、素直にありがとうと伝えられない方も多くいらっしゃいます。「ほめて育てる」ということをご存知の親御さんはとても多いのですが、「感謝して育てる」も同じくらい大切なことです。素直にありがとうと言える親子関係を築いていきたいものですね。

2018年09月11日 15:43

おおらかである(ストレングスカード3)

スト3 おおらか

このところ保育園の待機児童対策として、ちょっとした空き室や空き家、空き空間を利用して保育園を開園していく動きが盛んです。保育園の新規開園での一番重要なポイントは、周辺住民の理解を得ることだそうです。確かに、子どもたちが遊ぶ声がうるさく感じたり、送り迎えの保護者たちの車や自転車などに危険を感じたり、これまでその地域になじみがなかった人々の往来が増えていくことへの不安も高くなると思います。でも一方で、子どもたちが地域に出入りするようになって、その地域が全体的に明るく活気にあふれ、その保育園に入園するために若い家族が引っ越してくるという話もあります。

 

小さい子どもは周囲の迷惑や危険もよくわからずに、ちょろちょろと動き回りますが、でもそれも本当にわずかな期間だけです。周囲の大人がおおらかな気持ちでかまえていれば、あっという間に卒業してしまう発達段階です。ぜひおおらかな気持ちで接していただければと思います。

2018年09月11日 15:43

笑顔でいる(ストレングスカード2)

スト2 えがお

笑顔が自然とでてくるというのは、その人がとてもよい状態であるということ。ストレスもなく、自然体で生きていくことができていると、笑顔が見られるようになります。

小児科の相談室になかなか入れないお子さんがいたり、入っても反抗的にふるまったりしている場合、本当にこの部屋につれてきてよかったのかと心底心配になることがあります。でも、そのようなお子さんでも、ふと笑顔を見せてくれる瞬間があったり、保護者の方々が笑顔で帰られたりすると、これでよかったのだと思えるのです。
 

相談室では笑顔はお土産としています。50分の時間で、どれだけの人がお土産をもってかえってくださるか。毎回笑顔をお持ち帰りいただけるというわけにはいかないかもしれませんが、いつかは必ず笑顔になれることを信じて相談を続けています。

2018年09月11日 15:43

愛情がある(ストレングスカード1)

スト1 愛情

夫婦や親子、兄弟姉妹、教育現場や職場など様々な形の愛情があります。オーストラリア版のストレングスカードでは、このカードは表向きで肩を組んでいるようなカードとなっていますが、日本語版では背中向きの表現としました。時代は平成とはいっても、やはり日本人はあふれんばかりの愛情を積極的に表現するというのは苦手の方が多いようです。

このカードをみると、とある引きこもりのお子さんをもつお母さんのことが思い出されます。ストレングスカードを開けるとまず一番に出てくるこのカード、「ああ、これだ。これです。」と繰り返し言われていました。言葉はそれだけでしたが、ご自身がこれまで実践されてきたことを視覚的に理解し、確認しているご様子に感動した覚えがあります。
 

その人がどのような愛情をもって他の人に接しているかどうかは、外見ではわかりません。どんなに大声で叱っている先生であっても、愛を持った苦言であれば、子どもたちは先生のことが大好きですし、親子関係であっても、最後には親のところに帰ることができる、本当に困った時には相談できるそんな関係を築いていきたいです。

2018年09月11日 15:42

私は家族を大切にします。(キッズ48)

キッズ48かぞく

家族がいるということは、人が生きていくうえでとても大切なことだと思います。しかし、日常の生活の中で家族の大切さを実感することはあまりないかもしれません。家族が大切と思うよりも、親や子供が自分の自由を束縛しているような気がする人もいるかも多いでしょう。
 

小児科の相談室には、家族関係がつらいと自分の気持ちがわかっていて、相談に来る子どももいますが、多くの場合、家族関係がつらいのだとわからずに困っています。実際には、本当の自分の気持ちが自分でもわかっていないので、身体の症状としてでてくるのです。思考として信じていることと、自分の身体や心がつらいと感じていることの間にギャップがあるのです。家族を大切に思うからこそ、このような状態になってしまいます。でも大切な家族だからこそ、自分の身体や心に正直に接していくことができるようにしていきたいですね。

 

私は家族には恵まれており、いるのが当たり前、元気が普通の生活をしています。自分がこれまでに考え、進んできたこと、やってきたことを、説明しなくてもわかってくれるのが私の家族です。失って初めて大切さがわかるというのでは悲しいので、皆が元気なうちにかけがえのない家族に感謝したいと思います。

 

さて、これでストレングスカードキッズの48枚、開発秘話のブログは終了です。次はストレングスカードについて、一枚一枚に込めた思いをお伝えしていこうと思います。

2018年09月11日 15:42