決断力がある(ストレングスカード9)
私たちの日常には様々な決断があります。今日は何を食べようか、何を着ようかというような小さな決断から、結婚・就職といった人生全体にかかわる大きな決断まで、自分ひとりのことから、会社や社会全体にかかわる責任の重い決断まであります。決断していくことは様々なリスクを覚悟することとにも通じます。
子育て相談の中で多いのは、子どもが決めるべきことなのだけれど、本人は決められないから、親が決めてよいかというものです。これについては、どんな小さな決断であっても、子どもが自分で決めるということが大切だとお伝えしています。「そうはいっても、うちの子どもは決められないんです。」というのもよくある話です。そのような場合は選択肢を絞り込んで提示し、その中から決めてもらうようにします。選択肢が多すぎたり、決断内容があまりにも抽象的すぎたりすると、子どもにはなかなか決めることができません。自分で決められないから、親が決めるということを繰り返していると、何か事が起こった時に、「自分が決めたのではない。」と言われてしまいます。せっかく子どものことを考えて親がやったことでも、全くその気持ちが通じない事態に陥ります。
ストレングスアプローチにおいても、自分で決めるということはとても重要度の高いものとして考えられています。どのような立場にある人であっても、自分のことに関して自分で決めていくということはその人の尊厳においても、支援者との信頼関係においても大切なことなのです。