私はよい友達になれます。(キッズ34)
みなさんはどのような人を友達と呼んでいますか。仲良く遊ぶことができる人のこと、一緒にいる人のこと、たわいもないおしゃべりができる人のこと、トイレに一緒に行ってくれる人のこと、喧嘩をしても仲直りができる人のこと、何でも話すことができる人のこと、助けてくれる人のこと、お互いに助け合える人のことなど、人それぞれです。
子どもの相談室では、親の悩み事の中で、「うちの子は友達がいない(少ない)のです。」というのがベスト3に入るほど、とても多いです。そして親御さんにとって、学校の個人面談では先生から「あなたのお子さんには友達がいません」と言われるのが一番嫌なことだとも言われています。友達の定義すら人それぞれなのに、一言で親や担任が「友達がいない」と言い切ってしまうのは、いかがなものかと思います。
先日のこと、中学入学を目前に控えたお子さんの相談の中に「友達が作れるか心配」というのがでてきたので、「あなたは友達が必要だと思うの?」と聞いたところ、「自分は一人でも大丈夫だけど、親が友達を作れと言う」と言っていました。友達は「作る」のではなくて「自然に友達になる」ものだということと、一人で大丈夫ならそれでよいのだということをお伝えしたところ、笑顔で応えてくれました。入学後そのお子さんは、仲良しさんが1人できて、楽しく中学に通っているようです。
これは私の感想ですが、友達関係というのは、人間の発達や心の成長ととても深く関係しているように思います。友達の数や友達として求めるものなどは、社会の中で自分らしくいきていく道に一つ添えるものとして位置づけられているのではないでしょうか。ですからどんなに周りが「友達が必要」と叫んでみても、その人自身が自分の準備ができていなければいけないのです。その当たり前のことがどうも周囲の人々には見えなくなることがあるようです。