有限会社ストレングスカード・コム (旧(有)キャリア開発研究所)

家庭・教育現場・企業などにおける人のコミュニケーション改善に役立つツールの販売、研修会・講演会の実施

  • トップ
  • TOP
  • TOP

HOME ≫ カード開発秘話 ≫

ストレングスカード開発秘話

自分の意見を伝える(ストレングスカード19)

スト19 自分の意見

新しい教育改革の話を聴きました。アクティブラーニングを取り入れて、先生は教えず、生徒の相互学習や研究発表をとおして、得た知識をどのように生かしていくかを学ぶことになるのだそうです。モデル校の様子などを観ましたが、どの子も積極的に自分の意見を発表していました。自分と同じ意見の人がいると嬉しいと思ったり、異なる意見の人がいるとなぜなのだろうと考えたりすることがとても大切のようです。

私たちの世代では、他の人と意見が違うとどうしても黙ってしまったり、合わせてしまったりしていたように思います。それはそれで大切なこととして受け止められてきましたが、これからは自分の意見を伝えたうえで、違いを乗り越えていく工夫が必要になってくるのでしょう。
 

私が講師をしている大学でも、よくグループディスカッションを取り入れます。これには賛否両論あって、様々な意見が聞けてよいという人と、学問をやりに来ているのだから学生の意見を聞く必要はないという人がいるようです。最近では話し合いがわずらわしいと感じる方も多いとの話も聞きました。確かにそういうマイナスの一面もあるのかもしれませんが、せっかく様々な立場の方が集まり、様々な考え方が聞ける機会でもあるので、ぜひ自分の意見を伝えて、相手の意見を聞くという機会を大切にしていただきたいと思います。そもそもストレングスカードも、そのような場合に役に立つツールとして誕生したのですから。

2018年09月11日 15:46

ありのままを大切にする(ストレングスカード18)

スト18 ありのまま

多くの場合、自分のありのままを自分で否定してしまうことで心の病がおこります。それではどのような時に、ありのままの自分ではいられなくなるのでしょうか。

例えば、私たちは社会生活の中で様々な役割を担っています。家庭の中で、会社の中で、地域社会の中で役割を果たすことで、自分の生活基盤が確立し、それと同時に社会生活が円滑に送れるようになります。部長だったり、室長だったり、先生だったりと、明らかに社会的な役割として与えられるものがありますが、母親であるとか、長男であるということ、子ども・大人・高齢者という枠組みにくくられていることなども「ありのまま」の自分を出しにくくなるのでははいでしょうか。あるいは理想の自分というのがあって、それに近づきたいと思っているということも、ありのままの自分を否定していくことにつながるかもしれません。

 

ありのままの自分と理想の自分や社会的役割のあるべき姿の自分の差というのは、進歩や成長、そのものを表します。とても大切な差であることは確かですが、やり方によっては自分ができないところばかりが気になって、どんどん自信を失っていくことになるかもしれません。理想の自分から引き算で考えていくのではなく、ありのままの自分をどのように足し算で高めていくかという方向から考えてみることで、身の丈サイズの成長を重ねていくことができるのではないでしょうか。

2018年09月11日 15:46

親しみやすい(ストレングスカード17)

スト17 したしみやすい

よく使うのに、難しいストレングスがでてきました。何日も考えています。
 

親しみやすい人とは、「親しみが持てる人」あるいは「オープンで打ち解けやすい人」とあります。親しみが持てる人という意味では、自分と共通点があるとか、いつもニコニコしていて親近感を感じる人ということでしょう。一方オープンで打ち解けやすい人ということになると、ちょっと意味が変わってきて、人それぞれが持っているパーソナル領域にある壁が低く
扉があいているようなイメージの人だと思います。

 
仕事の内容によっては、この親しみやすいというストレングスは必須ではありますが、多くの場合は壁の高さを時と場合により、低くしたり高くしたりして、調節していくことが必要なのではないでしょうか。親しみやすさの度合いを必要に応じて上下できるというのが本当の意味でのストレングスなのかもしれません。

2018年09月11日 15:46

自信をつける(ストレングスカード16)

スト15自信をつける

自信をつけるために何が一番大切でしょうか。それは自信を持ちたいことができるようになるまで、何度も繰り返しやることだと思います。繰り返しやっていくうちに、自分が上手にできるために必要なことが分かってきます。できるだけ失敗を減らす手段が分かってくると、だんだんと自信を持てるようになるようです。まぐれのような成功を繰り返しているうちは、自信はつきません。失敗から上手に学ぶことができて、初めて自信がついてくるのではないかと思います。

 

自信をつけるための最初の一歩はとても小さい一歩だと思います。自信のないものほど小さい一歩を選び、そこから徐々に高めていくことが大切だと思っています。子どもの相談でも同じことが言えます。どんな小さい変化でも見逃さずに見つけ、それを認め、小さな自信をつけてもらえるようにしていきます。

 

ストレングスカードの絵は、書道家のくまさんが、何度も同じ「点」を繰り返し書く場面を選びました。さらにストレングスカードの言葉として、「自信がある」ではなく「自信をつける」としたところもこだわりがあります。自信をつけるために何をすればよいかがわかって、それを実行できるというのがこのカードの意味です。

2018年09月11日 15:46

時間を有効に使う(ストレングスカード15)

スト15じかん

子育てをしながら仕事をしているお父さん・お母さんには、このカードは必須のことでしょう。絵の題材に選んだ本を読みながら、料理をつくり、ゆりかごを揺らすという3つくらいの同時進行は当たり前となっているのではないでしょうか。

私が子育てをしたころは、子どもを寝かしつける時には、そばに寄り添い手でトントンしながら、あるいは手でゆりかごを揺らしながら寝かせましょうと言われたものです。現在では、スマホによる子守や、スマホを見ながらの授乳などは避けるべき子育て方法としてあげられているのではないでしょうか。

そうはいっても貴重な時間をどのように配分するかは悩みどころだと思います。子どもの心の発達において、きちんと対応してくれる親がいることが基礎となり、安心して成長していくことができるということは事実だと思いますので、どうぞ時間を有効に使って生じた余裕のある時間を、子どもや家族と楽しく過ごすための時間にあてていただきたいと思います。

2018年09月11日 15:46

支えあえる(ストレングスカード14)

スト14 ささえあう

支援の仕事をしていると、「私は人を支えている仕事をしている」という意識が生まれてきます。このカードの言葉も、当初は「支える」というカードでした。しかし振り返ってみると、人を支援する仕事であっても、様々な職種の方や同僚の方の支えがあって成り立っているものですし、ひょっとすると支援を受けている側の人からも、何らかの支えをいただいて仕事や自分が成り立っているということもあるのではないでしょうか。人は支える側だけで生きていくことはできず、様々の人と支えあいながら生活をしたり、仕事をしたりしているのだと気づかされました。知らず知らずのうちの支えあいを大切にしていきたいと思います。

​「ストレングスカード・コムささえる~む」は、このストレングスカードを象徴とした、平成30年から横浜市内にオープンする相談室です。通常のカウンセリングをはじめ、認知行動療法や、アンガ―マネジメントの手法、また身体的なアプローチを使った子どもや大人の神経発達を促す手法なども取り入れていきます。徐々に準備を整えております。ご関心のある方はメールにてお問合せください。

2018年09月11日 15:46

最後までやりとおす(ストレングスカード13)

スト13さいごまで

毎年夏休みになると、鉄道を使ったスタンプラリーが行われます。私の相談室に訪れる子どもたちの中には、鉄道ファンも多く、毎年スタンプラリーを楽しみにしているようです。集めるスタンプは少なくても3-6か所くらい、全て集めると150以上となるイベントもあるようです。中学生になったある男の子は毎年必ず、この150以上ものスタンプをすべて集めることに燃えていました。鉄道が大好きなのであまり苦も無くやり遂げるのかもしれませんが、それにしてもすごい熱意とパワーだと思います。夏休みの終わりごろに、持ち歩きすぎてボロボロになったスタンプ帳を見せてくれて、「今年も全部制覇したんだ。」と喜ぶ姿が今でも忘れられません。お母さんも最後までやり通すことに力を入れている方で、「やるんだったら全部ね」といつも言っているとのことでした。一つのことに集中してやり遂げる力は素晴らしいし、そのことで自信をつけていくのだと感じました。

 

皆さんは何か最後までやり通したことはありますか。私自身がやり通したことを一つ思いついたのが、この絵の題材となっている千羽鶴です。結構大変でしたが、達成感は素晴らしく、肩こりを抱えながらもやり遂げて本当によかったと思いました。何か作ることでも、本を読むことでも、習い事でも、仕事でも、これは最後まであきらめずにやり遂げたというものがあるといいですね。

2018年09月11日 15:45

行動力がある(ストレングスカード12)

スト12 行動力

大人と子どもではやはり子どもの方が行動力はあるでしょうか。まずやってみるということができると、様々な可能性が広がり経験も増えます。経験が増えることで、「できなかったことができるようになった」という実感がわき、自分に自信が持てるようになります。これがさらに自信に裏付けられた行動力が増すという良循環を生むようになります。しかし、行動する前にあれこれ考えすぎると、心配になったり、失敗することが怖くなったりしてしまいます。本人が心配になるということももちろんあると思いますが、最初はそばにいる大人が自分の心配を子どもに押し付けることにより、新たな経験が積めなくなるということが多いのかもしれません。子どもが「考えるよりも先に行動する」「考えが未熟でも行動する」ということを大切に見守っていきたいものです。


一方、大人になって行動力がなくなってくるのは、今まで積み上げてきた生活や実績を失ってしまうような気持ちになるからでしょうか。失敗することもあるけれど、成功することもあるし、失敗したことからは学んで次に生かせばよいと素直に思える環境、小さい時から失敗から学ぶという経験を積んでいくことが大切なのかもしれません。


世の中、実際にやってみないとできるか、できないかわからないことはたくさんありあます。事前によく考えて計画を練るということは必要ですが、失敗を恐れたり考えすぎることなく、行動に移せるようになるといいですね。

2018年09月11日 15:45

好奇心がある(ストレングスカード11)

スト11 好奇心

うさぎさんが大好物の人参について、調べ物をしています。子どもの発達相談をしていると、実に様々な好奇心を披露してくれます。電車について詳しく知っている方は数多くいますが、先日は「ある駅の〇〇番線のホームから、〇時に〇〇という電車が見える」「ネットで調べると〇〇の方法が乗り換えとしてでてくるが、実は△△の方が速い。」などと教えてくれる中学生に出会いました。ベルマークに関心があり、日本中の製品のどこに何点のベルマークがついているのかを調べている小学生もいました。親御さんからは、「その好奇心が学業に向いてほしい。」との言葉がありますが、外から与えられた課題ではなく、自分の好奇心に基づいたテーマだからこそ、これだけの力を出して、調べ、研究することができるのだと思います。


私自身は子どもの怒り(癇癪)についての相談が多いことから、ブレインジムとアンガ―マネジメントの勉強を進めています。初めて1年半くらいになりますが、いろいろなことが分かってきました。それまでの実践から得ていた知恵と、新たに補強された知識とスキルがちょうど(ストレングスカードの)表と裏のような関係となり、私の中に根付いてきているのを感じます。個別のカウンセリング・コンサルテーションなど臨床の現場として、またストレングスアプローチ研修会などの学習会の機会に、皆さんにフィードバックしていきたいと思います。お楽しみに!

2018年09月11日 15:45

謙虚である(ストレングスカード10)

スト10けんきょ

絵にしていくのがとても難しかったカードの1つです。「へりくだり、素直に相手の意見を取り入れること」と辞書にはあります。実際に自分が年を取ってくると、これまでの経験や知識が邪魔をして、なかなか謙虚に意見を聞くということができなくなっていることを感じます。うまくいっていると思っている時はまだしも、うまくいっていない、どうにかしなくてはいけないとわかっているのに、他の人の意見がきけなくなるのです。

自分自身に固執してしまい、結局変化や問題解決の機会を逃してしまっているようです。このことについては自分が一番よくわかっているというおごりが謙虚な姿勢を邪魔するのですね。これはストレングスアプローチでいうところのパワーオーバーの考え方です。問題解決のために必須な変化をもたらすために必要なパワーウィズを阻害し、結局変化の機会を逸してしまいます。
 

自分自身の反省を込めて記述させていただきましたが、これを読まれている皆さんはいかがでしょうか。

2018年09月11日 15:45