ありのままを大切にする(ストレングスカード18)
多くの場合、自分のありのままを自分で否定してしまうことで心の病がおこります。それではどのような時に、ありのままの自分ではいられなくなるのでしょうか。
例えば、私たちは社会生活の中で様々な役割を担っています。家庭の中で、会社の中で、地域社会の中で役割を果たすことで、自分の生活基盤が確立し、それと同時に社会生活が円滑に送れるようになります。部長だったり、室長だったり、先生だったりと、明らかに社会的な役割として与えられるものがありますが、母親であるとか、長男であるということ、子ども・大人・高齢者という枠組みにくくられていることなども「ありのまま」の自分を出しにくくなるのでははいでしょうか。あるいは理想の自分というのがあって、それに近づきたいと思っているということも、ありのままの自分を否定していくことにつながるかもしれません。
ありのままの自分と理想の自分や社会的役割のあるべき姿の自分の差というのは、進歩や成長、そのものを表します。とても大切な差であることは確かですが、やり方によっては自分ができないところばかりが気になって、どんどん自信を失っていくことになるかもしれません。理想の自分から引き算で考えていくのではなく、ありのままの自分をどのように足し算で高めていくかという方向から考えてみることで、身の丈サイズの成長を重ねていくことができるのではないでしょうか。